◯ 世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略 VOL43
江田島孔明
日韓関係が悪化している。その考察
2002年のワールドカップ共催から、一時、「日韓新時代」が言われた。この国との関係は長期的にどう考えるべきか。まず、日本と歴史認識を巡って相違があり、根強い反日感情をもっている点に関しては中国と同じである。市場としては小さく、資源供給先にも成り得ない。安全保障に関しては、北朝鮮と陸上で対峙しており、安定的とは言いがたい。
最大の問題は、韓国は、中国を中心とする歴史的な華夷体制の優等生であり、小ランドパワーの閉鎖性、通弊を色濃くもっていることである。彼らの反日感情の根底には、華夷体制の枠組みでは、自分達のほうが優等生で、日本は劣等生であったにも拘らず、近代化に際して逆転され、併合されたことがある。 本作から日本の近代がシーパワーによって為され、一方韓国は小ランドパワーで終わってしまったことが最大の原因であることを理解してもらえないものであろうか。近代とはシーパワー優位のパラダイムなのである。今のまま、韓国が小ランドパワーの精神構造をとり続けるならば、提携のメリットより、デメリットが大きいと思う。人の流入が犯罪を招く点の危機感も強い。又、北朝鮮と陸上で国境を接することは非常にデメリットである。
しかも近い将来、北朝鮮との南北統一がなされた場合、大ランドパワーの中ロと国境を接することになる。これは、経済圏を安全保障の枠組みとしても考える立場からは、大問題となる。よって、私は韓国とのFTAには反対である。
地政学的に見た場合、半島は大陸のランドパワーの影響を直接受け、しかも国境線の防衛のために多大な陸軍を整備、維持するコストがかかり、かつ資源にも恵まれない。よって、『シーパワーは効率の観点から、防衛線を海上もしくは相手国の港の背後に置くべき』というのは歴史の鉄則だと考える。例として、アメリカは二度の世界大戦から冷戦を通じて、リムランドのイギリスと欧州大陸の間のドーバーに防衛線を置いた。
アメリカの世界戦略を考えた場合、韓半島を維持するのに、3万5千の陸軍を配備するだけの価値がないという判断から在韓米軍の縮小、撤退も時間の問題であろう。現時点では、北朝鮮を抱えている以上、韓国とは共同で対応せざるを得ない。この点で唯一「共通利益」が存在する。
ここで考えなければいけないのは、北朝鮮の今後である。近未来、経済破綻により北朝鮮が崩壊した場合、在韓米軍撤退が現実化し、防衛線は対馬になり、人口七千万人の超反日国家が出現する。しかも、中国の韓国に対する影響力は増大することになり、そうした場合、日本と韓国は調停者を失い、必然的に利害が対立する(かって、李承晩は日本を攻めようとしてマッカーサーに阻止されたことを忘れてはいけない)。
この場合でも、米海軍と海上自衛隊で、安全保障は十分に可能だと考える。逆に言えば、北朝鮮をある意味で「管理された危険」と位置づけ、現状を維持することが、逆説的ではあるが、アメリカの関心を極東に引きつけ、在韓米軍を正当化し、日米韓の枠組みを維持し、日韓の対立を調停するために必要になる。
これは北朝鮮が崩壊した場合の復旧や統一のコストを負担したくない日本や韓国、難民の流入や統一朝鮮出現を恐れる中国やロシア、日本や韓国へ影響力を行使したいアメリカの意向に合致する。すなわち、周辺関係国全てが、北朝鮮の現状維持による秩序の安定の恩恵を受けるということである。
次号に続く
<参考>
駐韓日本大使の独島(ドクト、日本名・竹島)関連の発言が伝えられた後、ネチズンが憤怒している。外交通商部(外交部)のホームページには24日、およそ200件の抗議文が殺到した。
とりわけ、韓日国交正常化40周年であり、両国政府が合意した「韓日友情の年」に、 こうした突出発言があったことについて、ネチズンは激しく非難した。あるネチズンは「今年が『韓日友情の年』だというが、果たしてこれが友情か」とし 「主権国家のプライドがかかっているだけに、厳しく対応すべき」だと強調した。
一部のネチズンは、駐日韓国大使の召還と駐韓日本大使の追放まで求めている。あるネチズンは「韓国の首都で起きた日本大使の妄言に接した後、うっ憤のため眠れなかった」とし 「外交的損害を甘受してでも駐日韓国大使の召還など厳しい対応を取るべき」と主張した。
だが、憤怒するよりは実利のため慎重な姿勢を示すべきだとの見方もある。あるネチズンは 「いくら悔しくても日本大使を追放したりしてはだめ」とし「そうする場合、 独島問題が国際社会の懸案になり紛争地域化する可能性が大きく、そうなれば、 むしろ日本を助ける結果になる」と話した。
http://japanese.joins.com/html/2005/0224/20050224192250200.html
【日韓】駐韓日本大使「独島(竹島)は明白な日本領土」 【2/23】 以上
(江田島孔明、Vol.43完)
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